今年になってからも、新たに当GYMの会員になり
ボルダリングを楽しんでいる方が増えてきています。
とても嬉しく、ありがたいことなのですが
いま一つ、そもそもクライマーの心得とは何ぞや?という観点をここで書かせていただき
単なる愛好者というより、真のクライマーとしての意識を持ってもらえたらな、と思います。
と、書くほど私はカンペキに自覚できてるとは思っていないのですが。苦笑
ただ、諸先輩方からお教えいただいた事柄を、後輩たちに伝えていかなくては、という気持ちで
これまで聞いたことを書かせていただこうということなのでご勘弁ください。
それは何か、というと
「自分のすることはすべて自分が責任をもつ」
つまり「自己責任」、これが確立してないとクライミングは成立しません。
たとえば、クライミング中に事故があったとしましょう。
いろいろな原因が考えられますよね?
・ロープが切れた
・カラビナが壊れた
・ハーケン(ピトン)が抜けた
・岩が欠けた
・落石に遭った
・足を滑らせた
まだまだ有りますがこの辺で。笑
この様々な原因の主因は、「自分自身」にあるということ。
一般的に考えれば・・・
・ロープが切れた⇒切れるロープが悪い、切れないロープにしろ
・カラビナが壊れた⇒壊れるカラビナが悪い、壊れないカラビナを作れ
・etc
って訴えて損害賠償モノになりません?
でもこれが成立すると誰も登山用具を作らなくなり
クライミングが出来なくなりますよね。汗
もちろん用具に関してはUIAAなど厳しい基準でもって品質評価をしていますので
それを信じてクライマーは使っているのですが
それでも使い方によっては思わぬ事故をひきおこす危険性はあります。
保管のしかたや使用履歴、危険な使い方などで品質保持がなされていないこともあります。
そこまでメーカーは責任を負えませんし、負うことは無いです。
あくまで、そういう使い方をしたのが原因だということなんですから
「自己責任」が前提となるのです。
自分の命を守るために必要な考え方だということを認識してください。
・ロープが切れた、のは
ロープの保存方法・期間・使用履歴が原因かもしれない。
または現場での使用方法に問題があったのかもしれない。
そういうロープを使った、あるいは使い方をしたクライマーに責がある、ということです。
クライマーとしては以下のように考えなくてはいけません。
・このロープは大丈夫か?命を預けられるか?
・こんな使い方で切れはしないか?切れないようにするにはどうすれば良いのか?
これに対しての最適解を判断しなくてはならないのです。
つまり、自分の命を守るのは
周りではなくて自分自身の判断であるということです。
周りのせいにしてはいけません。
クライミングは一つのミスが命にかかわります。
あまり高くないところを登る、手軽さで人気のボルダリングでも
一つ判断をミスれば怪我あるいは命にかかわる事故もおきます。
これは脅しではなく、「事実」です。
これは他のスポーツでも同じですよね。
サッカーは顔を蹴られたり頭同士の衝突がありますし
野球でもバットやボールが頭や目に当たれば危険です。
バスケだって指や肘が目に当たるなんてことだってあるでしょう?
スポーツで危険でないモノなんて無いと思うんです。
大事なのは「リスク回避を判断する」ことなのではないでしょうか。
ボルダリングで課題を登ってる最中に
・小さい足ホールドに立ったら滑って落ちて怪我するかもしれない
・次のホールドに飛びついて失敗したら壁に衝突するかもしれない
・今の体勢で手を滑らせたら落ちた時の衝撃で怪我するかもしれない
じゃあどーする??? このままいく??? ヤメとく???
って判断しなきゃいけないのです。
そこでもしケガしたとしても、そう判断した「自分」が原因。
誰のせいでもありません。
リスクを意識して行動する。
それがクライマーには求められます。
リスクは「ゼロ」にはなりません。
でも出来るだけゼロに近づけるよう努力することが必要です。
この考え方は普段の生活にも大いに役立ちます。
新型コロナウイルスが騒がれている昨今
GYMを営業するのか否か、リスクを判断するにはまず的確な情報収集が必須です。
・幸い石川県では感染者数が少ないことと感染経路が明確なこと
・発症しても風邪程度でおさまる人が大多数(約80%)であること
(重症化するのは高齢者・基礎疾患をお持ちの方がほとんど)
・発症(発熱など)するまで他人に感染させる恐れは少ないこと
(まだ全容が解明されていませんが)
・手洗いは高い予防効果があること
・GYM内は自然換気しているので空気が常に入れ替わっていること
(クラスターが起きにくい)
以上を考慮して、入店時の手洗いの徹底をおこない
発熱など体調のすぐれない方には来店を控えていただくことで
リスクを回避して営業をおこなえると判断いたしました。
この情報をもとに、当GYMへ来店されるか否かは
ご自身の判断でおこなってくださればと思います。
クライマーらしく。
どうぞよろしくお願いいたします。
長文・拙文にもかかわらず最後までお読みいただきありがとうございました。